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Backyard Pool Book for Love & Guts

2018年、東京と静波でおこなわれたアートとプールスケーティングのイベント”Love & Guts”その開催に合わせて作った本、”Backyard Pool”を再び開いてみる

スケートボードには、ストリート、パーク、ランページなど、いくつものジャンルがある。その中に空になったプールの底を滑るプールスケーティングがある。そのプールスケーティングというジャンルを確立し、いまだそれに魅了され続けているスケーターたちがスタートさせたプールスケートとアートのイベント”LOVE & GUTS”。裏庭のプールに見たスケーターたちの物語



INTRO

パット・ノーホー、ランス・マウンテン、スティーブ・オルソンの三人が主催しているアートショー「Love & Guts」のイベントを東京と静岡で開くこととなった。スケートボードを愛する人の多くがそれ以外の方法で自分を自由に表現しているのはどうしてだろう? それをずっと追いかけ続けている。


ここに登場する多くの人が語るように“それをするために作られたものではないオブジェクトを利用してどれだけ楽しめるか?”という要素がスケートボードにはある。スケートボードを持っていなくても、街を歩いているときに縁石やバンク、ハンドレールを見てここだったらどんなトリックができるだろう? って考えてしまうスケーターも多い。そうやってイメージすること。そのきっかけになったのがプールではないだろうか? 


70年代にカリフォルニア州で大きな干ばつがあり、プールに水をためることができなくなる。たまたま空になったプールをみつけたスケーターたち。彼らには丸い底が波のように見えた。スケートボードでこの波に乗ることはできないかな? そうやってプールスケーティングが始まった。スケーターの想像力の豊かさがスケートボードをさらに奥深い物事にしたのだ。

ただの「Pool」ではなく「Back Yard Pool」であることもプールスケーティングの面白いところ。プールは誰かの家の裏庭にあるのだ。表通りからどうにかして裏庭まで行かなければプールを見ることすらできない。水が入っているのか? 空なのか? 近いようで長いその道のりをどうやって通るのか? それもプールスケートの面白いところだ。

住人が留守をしている間にそっと忍び込む。プールが空だったら隣近所の人にもみつからないようにササッと滑って、持ち主が帰ってくる前に立ち去る。はじめから家のドアをノックしてプールでスケートさせてもらえないか交渉する。水がたまっているのならそれを抜かせてもらえるように話をつける。水を抜くためには大型のポンプ、バケツ、プールの底にたまったゴミを取り除くホウキも必要だ。プールの持ち主にも6パックのビールの手土産を持って行くのも、これから何度も滑らせてもらうためには大切なこと。

 「Back Yard Pool」という言葉にはスケートボーディングをする上でたくさんの意味とプロセスが込められていると思う。それは時としてスケートボードの枠から飛び出し、キャンバスや印画紙の上で表現されることもある。想像すること、気持ちを伝えること、表現すること。このプールに魅了され追いかけ続ける人の生き方を少しだけ覗かせてもらう。


courtesy of everybody from LOVE & GUTS, Jack, Michi Sone, Seiichiro Shirahashi, KB and 16(Sixteen)

この記事はBackyard Poolの本からの抜粋です。以下のリンクから本を購入することができます。


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”Backyard Pool”

text : Taku Takemura

photo : Taro Hirano


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